「本文と同じ言葉があるから正解? それ、一番危険な選び方です。」
今回は、都立入試物語文の「5つのワナ」完結編、**【ワナ⑤:キーワードのつまみ食い】**の特訓ドリルです。
国語が苦手なお子様は、文章の意味を考えず、まるで「ウォーリーを探せ」のように、本文と同じ単語が入っている選択肢を探します。
出題者はそれを見越して、「不正解の選択肢」にこそ、本文の印象的なキーワードを散りばめます。
逆に、正解の選択肢は、あえて本文と違う言葉(言い換え)を使って、ちゃんと読めている子だけを選別しようとします。
「同じ言葉」に飛びつく癖を矯正する10本ノック、スタートです!
※まだ解説記事を読んでいない方は、先にこちらをご覧ください。
>>『国語「①物語文」は出題者のワナを見抜け!現役塾長が教える、都立高校入試の最短勉強法』
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第1問:言葉にならない感謝
<例題>
父の不器用な優しさに触れ、私は言葉にならない感謝を感じていた。
問:この時の私の気持ちとして適切なものを選べ。
- ア: 父への感謝を、しっかり言葉に出して伝えようとする気持ち。
- イ: 父の優しさを感じたが、胸がいっぱいでうまく表現できないもどかしい気持ち。
- ウ: 父の言葉が足りないことに不満を感じつつも、感謝しようとする気持ち。
【作成者の視点(心の声)】
「『感謝』『言葉』という単語だけで選ぶ子は『ア』に飛びつく。
でも本文は『言葉にならない』だ。『言葉に出して(ア)』しまったら、意味が逆だろう?
正解は『胸がいっぱいで表現できない』という言い換えをしている『イ』だ。
単語じゃなく、文脈を見ろ」
【正解】イ
本文にある単語が含まれているかどうかは、正解の根拠になりません。むしろ「同じ単語」は疑ってかかるべきです。
第2問:鬼のような形相
<例題>
激怒した先生は、まるで鬼のような形相で私を睨みつけた。
問:この時の先生の様子として適切なものを選べ。
- ア: 節分の豆まきで、鬼の役を演じている時の楽しげな様子。
- イ: 非常に激しく怒っており、恐ろしい顔つきになっている様子。
- ウ: 鬼のように冷酷で、人間の心を持っていない形相の様子。
【作成者の視点(心の声)】
「『鬼』という単語に反応するな。これは『比喩(たとえ)』だ。
本当に鬼になったわけじゃない。
『ア』や『ウ』は『鬼』という文字を入れただけのひっかけだ。
『恐ろしい顔つき』と翻訳(言い換え)できている『イ』が正解だ」
【正解】イ
比喩表現の問題で、比喩の言葉そのもの(鬼)が入っている選択肢は、十中八九間違いです。
第3問:期待していなかったわけではない
<例題>
優勝できるなんて、全く期待していなかったわけではないが、現実にトロフィーを手にすると震えが止まらなかった。
問:この時の気持ちとして適切なものを選べ。
- ア: 優勝など全く期待していなかったので、驚きで震えている気持ち。
- イ: 心のどこかで優勝を願っていたので、それが叶って感極まる気持ち。
- ウ: 期待外れの結果に終わり、怒りで震えが止まらない気持ち。
【作成者の視点(心の声)】
「『期待していなかった』という文字面だけ見ると『ア』になる。
でも『わけではない』という二重否定がついているぞ。
つまり『少しは期待していた』ってことだ。
最後まで文を読まない子は、この『打ち消し』を見落とすんだ」
【正解】イ
「ないわけではない」=「ある」です。単語の拾い読みではなく、文末の否定語までしっかり見てください。
第4問:鉛のような足
<例題>
マラソンのゴール直前、私の足は鉛(なまり)のように重かった。
問:この時の私の様子として適切なものを選べ。
- ア: 足に鉛の重りをつけてトレーニングをしている様子。
- イ: 疲労困憊(ひろうこんぱい)し、思うように足が動かない様子。
- ウ: 鉛のような硬い意志で、ゴールを目指して重い一歩を踏み出す様子。
【作成者の視点(心の声)】
「また比喩だ。『鉛』という単語は、重さのたとえでしかない。
選択肢に『鉛』が入っている必要はないんだ。
『思うように動かない』という意味さえ合っていればいい。
キーワードを探すな、意味を探せ」
【正解】イ
「鉛」という文字を探す作業はやめましょう。その言葉が何を意味しているか、頭の中で翻訳してください。
第5問:穴があったら入りたい
<例題>
大勢の前で名前を言い間違えられ、私は穴があったら入りたい気分だった。
問:この時の私の気持ちとして適切なものを選べ。
- ア: 恥ずかしさのあまり、その場から消えてしまいたいと思う気持ち。
- イ: 地面に穴を掘って隠れるような、幼い遊び心に戻った気持ち。
- ウ: 穴に落ちてしまったような、絶望的で暗い気分。
【作成者の視点(心の声)】
「慣用句の意味を知っているか?
実際に『穴』を探しているわけじゃない。『恥ずかしい』んだ。
『ア』には『穴』という言葉は一つもないが、意味は完璧に合っている。これが正解だ」
【正解】ア
慣用句の問題では、その言葉(穴)を使わずに説明している選択肢が正解になります。
第6問:気が置けない仲間
<例題>
今日は久しぶりに、気が置けない仲間たちとキャンプに来た。
問:この時の仲間との関係性として適切なものを選べ。
- ア: 互いに気を使い合い、油断できない緊張感のある関係。
- イ: 遠慮したり気を使ったりする必要がなく、リラックスできる親しい関係。
- ウ: 大切な荷物を置けないような、信用できない関係。
【作成者の視点(心の声)】
「『気が置けない』=『気を使わなくていい』だ。
でも、言葉のイメージで『ア(気を使う)』や『ウ(置けない)』を選びたくなるよね。
これは語彙力の勝負でもあるけど、文脈(キャンプに来て楽しそう)を見れば、プラスの意味だと分かるはずだ」
【正解】イ
言葉の響きだけで判断すると真逆の意味になります。文脈からプラスかマイナスかを判断しましょう。
第7問:勉強が手につかない
<例題>
明日の試合のことが気になって、勉強が手につかない。
問:この時の私の状態として適切なものを選べ。
- ア: 怪我をして手が痛むため、勉強道具を持てない状態。
- イ: 集中できず、他のことばかり考えてしまって勉強が進まない状態。
- ウ: 勉強が難しすぎて、自分の手には負えないと諦めている状態。
【作成者の視点(心の声)】
「『手につかない』は慣用句だ。物理的な『手』の話じゃない。
『ア』や『ウ』は、『手』や『勉強』という単語を使って作文しただけのニセモノだ。
『集中できない』と言い換えられている『イ』を選べるかな?」
【正解】イ
比喩や慣用句における身体の一部(手、足、目など)は、物理的な意味で使われることはまずありません。
第8問:猫をかぶる
<例題>
普段はガサツな姉だが、彼氏の前では猫をかぶっている。
問:この時の姉の様子として適切なものを選べ。
- ア: 猫のようなコスプレをして、可愛らしさをアピールしている様子。
- イ: 本性を隠し、おとなしくて上品な自分を演じている様子。
- ウ: 猫を頭にかぶるような、ふざけた態度で彼氏を笑わせている様子。
【作成者の視点(心の声)】
「『猫』なんていないよ。これは『本性を隠す』という意味だ。
選択肢の『猫』という文字に丸をつけているようじゃ、一生合格できないぞ。
『演じている』という言葉に変換できているかが勝負だ」
【正解】イ
選択肢に「猫」が出てきた瞬間に、その選択肢を消去できるくらいの勇気を持ちましょう。
第9問:永遠のように長い時間
<例題>
先生に怒られている間、私はその1分間が永遠のように長く感じられた。
問:この時の私の感覚として適切なものを選べ。
- ア: 先生の話が面白く、永遠に続いてほしいと願う感覚。
- イ: 苦痛な時間は実際よりも長く感じるという、心理的な圧迫感。
- ウ: 実際に長い時間が経過し、永遠の愛について説教されている感覚。
【作成者の視点(心の声)】
「『永遠』という単語につられるな。
嫌な時間は長く感じる。ただそれだけのことだ。
『ア』や『ウ』は、本文の単語を適当につなぎ合わせただけの、支離滅裂な文章だよ」
【正解】イ
「永遠」は時間の長さではなく、心理的な苦痛の深さを表しています。
第10問:沈黙は雄弁(ゆうべん)
<例題>
彼が何も言わずに去っていったその背中は、どんな言葉よりも雄弁(ゆうべん)に拒絶の意志を語っていた。
問:この時の彼の様子として適切なものを選べ。
- ア: 去り際に大声で雄弁に語り出し、拒絶の理由を説明した様子。
- イ: 何も話さなかったが、その態度から強い拒絶の気持ちが痛いほど伝わってくる様子。
- ウ: 言葉巧みに相手を説得し、拒絶されないように立ち回る様子。
【作成者の視点(心の声)】
「『雄弁(よくしゃべる)』という単語があるからといって、実際に喋ったわけじゃない。
『何も言わずに』と書いてあるだろ?
『喋っていないのに、伝わってくる』。この逆説を理解してほしい。
『雄弁』という文字が入っていない『イ』こそが、真の正解だ」
【正解】イ
言葉がないからこそ伝わることがあります。単語の有無ではなく、背中で語る意味を読み取ってください。
まとめ:正解は「言い換え」られている
いかがでしたか?
10問解いてみて、「本文と同じ言葉が入っている選択肢」ほど、怪しいということが分かったと思います。
出題者は、
「猫」・「鬼」・「鉛」・「永遠」
といった、**「印象的なキーワード」**をエサにして、本文を読んでいない受験生を釣り上げようとします。
しかし、本当の正解は、
「猫」→「本性を隠す」
「鬼」→「恐ろしい顔」
「鉛」→「疲労困憊」
というように、**「意味の言い換え(翻訳)」**が行われています。
「単語探しゲーム」はもう終わりです。これからは「意味探しゲーム」をしてください。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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