「物語文はまだ読めるけど、説明文になるともうお手上げ…」
■ 書いてある内容が難しすぎて、頭に入ってこない…
■ 読んでいるうちに眠くなる…
■ 結局、筆者が何を言いたいのか分からないまま、適当にマークしている…
論説文(説明文)に対して、こんなアレルギー反応を起こしていませんか?
物語文は、まだストーリーがあるので読めます。
しかし、都立入試の「大問4」で出題される論説文は、テーマが「異文化理解」「科学と人間」「情報化社会」など、中学生にとっては馴染みが薄く、堅苦しいものばかり。
「うちの子には、こんな難しい文章を理解する教養なんてありません…」
そう諦めてしまう前に、ぜひこの記事を読んでください。
都立入試の論説文を解くのに、高尚な「教養」や「読解力」は一切不要です。
なぜなら、論説文とは、筆者のあふれる想いを書いたものではなく、**「ガチガチに設計された建築物」**だからです。
設計図(構造)さえ分かってしまえば、どんなに難しいテーマでも、中身を読まずとも答えが出せてしまう。それが論説文の正体です。
この記事では、前回に続き、**「入試問題作成者の頭の中」を公開し、出題者が仕掛ける「論理のワナ」と、それを打破する「二項対立(にこうたいりつ)の仕分け術」**を、大手個別指導塾の現役塾長が徹底解説します。
これを読めば、あんなに難解に見えた文章が、ただの「〇と×の仕分け作業」に見えてくるはずです。
- 作成者の告白。「説明文」は、実は「物語文」より簡単です。
- 論説文を支配する「二項対立(A vs B)」のルール
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- 【ワナ①】「具体例の魚釣り」のワナ ~「例えば」は読むな!~
- 【ワナ②】「クロス・ワイアリング(配線ミス)」のワナ ~AとBをすり替える手口~
- 【ワナ③】「一般常識(いい話)」のワナ ~本文より自分の知識を信じるな~
- 【ワナ④】「因果関係の逆転」のワナ ~「だから」の前と後ろに注目せよ~
- 【最終奥義】接続詞「しかし」は、宝の地図である
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作成者の告白。「説明文」は、実は「物語文」より簡単です。
まず、衝撃的な事実をお伝えします。
入試問題の出題者にとって、物語文と説明文、どちらが「正解を一つに絞りやすい(=簡単な)」問題かご存知でしょうか?
答えは、圧倒的に**「説明文」**です。
物語文は「人の気持ち」を扱うため、解釈に幅が出やすく、証拠固めに苦労します。
しかし、説明文は違います。
説明文は**「論理(ロジック)」**だけで構成されているため、1+1=2のように、答えがズレようがないのです。
では、なぜ多くのお子様が苦手とするのか?
それは、**「全部を、真面目に、同じ熱量で読もうとしているから」**です。
出題者は、難しい言葉や長い具体例を使って、文章をわざと難しく見せています。
しかし、筆者が本当に言いたいこと(=答え)は、文章全体のほんの1割しかありません。
残りの9割は、その1割を説明するための「飾り」にすぎないのです。
「飾り」に惑わされず、骨組みである「1割の本音」だけを抜き出す。
これができれば、論説文はただの「要約ゲーム」になります。
そして、その骨組みを見抜くための最強のツールが、次に紹介する**「二項対立(A vs B)」**です。
論説文を支配する「二項対立(A vs B)」のルール
都立入試の論説文には、ある「絶対的な型」があります。
それは、**「相反する2つのものを比べて、自分の意見を主張する」**という型です。
例えば、以下のような対立構造が頻出です。
西洋(個人主義・合理的) VS 日本(集団主義・情緒的)
近代(便利・人工的・スピード) VS 自然(不便・豊かさ・ゆっくり)
デジタル(情報・効率) VS 身体(体験・実感)
筆者は必ず、「Aは〇〇だ。しかし、Bは××だ。だから私はBが大切だと思う」という書き方をします。
作成者は、この「Aグループ」と「Bグループ」の特徴を、生徒が正しく仕分けできているかを試してきます。
逆に言えば、この**「仕分け」さえできれば、文章の中身なんて詳しく分からなくても全問正解できる**のです。
では、出題者がこの「仕分け」を邪魔するために、どんなワナを仕掛けてくるのか。
具体的な手口を見ていきましょう。
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【ワナ①】「具体例の魚釣り」のワナ ~「例えば」は読むな!~
論説文が苦手なお子様は、筆者の主張(抽象的な話)よりも、分かりやすい「例え話(具体的な話)」に食いつきます。作成者はそこを狙います。
<例題>
(本文)現代社会は「効率」を重視しすぎる傾向がある。私たちは無駄を極端に嫌うようになった。例えば、自動掃除機や全自動洗濯機だ。 ボタン一つで家事が終わることは素晴らしいとされる。しかし、その結果、私たちは「手間をかける喜び」や「生活の手触り」を失ってはいないだろうか。
問:筆者の考えとして適切なものを選べ。
- ア: 全自動洗濯機などの家電製品は、家事の時間を短縮してくれる現代社会の最高の発明である。
- イ: 効率を求めるあまり、現代人は生活の中にある「手間をかける豊かさ」を見失っている。
お子様は、「お!洗濯機の話だ!分かる!」と反応し、**「ア」**を選びたくなります。
【作成者の視点(心の声)】
「しめしめ、食いついたな。洗濯機はあくまで『効率重視』を説明するための**ただの具体例(飾り)**だ。
筆者が言いたいのは『効率より豊かさが大事(イ)』という主張だ。
『分かりやすい単語(洗濯機)』に飛びつく子は、このワナで一網打尽だ」
【正解】イ
攻略法:
「例えば~」から始まる文は、カッコでくくって読み飛ばしてもいいくらいです。大事なのは、その例え話の前か後ろにある**「まとめの言葉(抽象論)」**です。具体例を選んだら負けです。

ありがとうございます!
何となく分かった気がします!

ダメダメ! まだ何にも分かってませんよ!
【ワナ①】「具体例の魚釣り」のワナ の
練習問題をさらに10個!作ったから、今すぐ解いて!
こちらからどうぞ
⇒ 『【説明文】練習ドリル①「具体例の魚釣り」のワナ10の例題!』
【ワナ②】「クロス・ワイアリング(配線ミス)」のワナ ~AとBをすり替える手口~
これは、都立入試で最もよく出る、そして最も偏差値の高い子が引っかかるワナです。
「A vs B」の特徴を、わざとごちゃ混ぜにします。
<例題>
(本文)【昔(A)】は、不便だったが、人とのつながりは濃く、精神的に豊かだった。一方、【現代(B)】は、スマホ一つで世界中と繋がれる便利さを手に入れた。しかし、そのつながりは希薄で、孤独を感じる人も多い。
問:本文の内容と合うものを選べ。
- ア: 昔の社会は、不便であり、人とのつながりも希薄で孤独だった。
- イ: 現代社会は、便利さを手に入れた一方で、人とのつながりが希薄になるという問題も抱えている。
よく見てください。「ア」はもっともらしく見えますが、
「昔=不便」は合っていますが、「希薄・孤独」は「現代(B)」の特徴です。
作成者は、「Aの主語」に「Bの特徴」をくっつけて、ニセモノの選択肢を作ります。
【作成者の視点(心の声)】
「文章をなんとなく読んでいる子は、『あ、不便って書いてあった!』『希薄って書いてあった!』と、単語だけで判断する。
だから、パーツを入れ替える(クロスさせる)んだ。
『昔は便利だった』みたいな明らかな嘘は書かないよ。『昔は…希薄だった』のように、半分本当・半分嘘を混ぜるのがプロの手口さ」
【正解】イ
攻略法:
選択肢を見るときは、「主語」と「述語(特徴)」が、ちゃんと本文通りのペアになっているか確認してください。「あべこべ」になっていたら、それは作成者が仕掛けた配線ミスです。

ありがとうございます!
たぶん大丈夫です!

ダメダメ! まだ何にも分かってませんよ!
【ワナ②】「配線ミス」のワナ の
練習問題をさらに10個!作ったから、今すぐ解いて!
こちらからどうぞ
⇒ 『【説明文】練習ドリル②「配線ミス」のワナ10の例題!』
【ワナ③】「一般常識(いい話)」のワナ ~本文より自分の知識を信じるな~
これは、「物知りなお子様」ほど引っかかるワナです。
本文の内容に関係なく、「世の中で一般的に正しいとされていること」を選んでしまうのです。
<例題>
(本文)AI(人工知能)の進化は目覚ましい。計算やデータ処理において、AIは人間を遥かに凌駕する。しかし、新しいものを0から生み出す「創造性」においては、依然として人間の方が優れていると言えるだろう。
問:筆者の考えを選べ。
- ア: これからの社会を生き抜くためには、私たち人間もプログラミングやAIの知識を積極的に学ぶべきだ。
- イ: AIは処理能力では人間に勝るが、創造性の分野では人間に及ばない点がある。
「ア」は、確かに正論です。学校の先生もそう言うでしょう。
しかし、本文のどこに「プログラミングを学べ」と書いてありますか?
【作成者の視点(心の声)】
「アを選んだ君。君は素晴らしい優等生だね。でも、ここは『国語』のテストだ。『道徳』でも『進路指導』でもない。
本文に書いていないことは、たとえノーベル賞級の立派な意見でも、ここでは不正解なんだよ」
【正解】イ
攻略法:
選択肢の中に「~するべきだ」「~が大切だ」という教訓めいた言葉があったら要注意です。筆者がそう言っていれば正解ですが、多くの場合、それは作成者が用意した「一般論のワナ」です。

ありがとうございます!
もう大丈夫です!

ダメダメ! まだ何にも分かってませんよ!
【ワナ③】「一般常識」のワナ の
練習問題をさらに10個!作ったから、今すぐ解いて!
こちらからどうぞ
⇒ 『【説明文】練習ドリル③「一般常識(いい話)」のワナ10の例題!』
【ワナ④】「因果関係の逆転」のワナ ~「だから」の前と後ろに注目せよ~
最後は、論理的思考力を試すワナです。
「原因」と「結果」をひっくり返します。
<例題>
(本文)日本人は「察する文化」を持っている。言葉で全てを言わなくても通じるのは、私たちが共通の背景や価値観を共有しているからだ。
問:本文の内容と合うものを選べ。
- ア: 日本人は言葉で全てを言わなくても通じるため、共通の背景や価値観を持つようになった。
- イ: 日本人は共通の背景や価値観を持っているため、言葉で全てを言わなくても通じ合える。
一見、同じことを言っているように見えます。
しかし、
本文:【共通の価値観(原因)】→【言葉がいらない(結果)】
選択肢ア:【言葉がいらない(原因)】→【共通の価値観(結果)】
矢印が逆になっています。
【作成者の視点(心の声)】
「『ため』とか『から』という接続詞があれば、因果関係ができているように見えるだろう?
でも、どっちが先で、どっちが後か。そこまで厳密に読めているかな?
論説文が得意な子は、この矢印の向きに命を懸けているんだよ」
【正解】イ
攻略法:
「AだからB」という選択肢を見たら、本文も「A→B」になっているかチェックしてください。ここが逆転している選択肢は、難関校で頻出です。

ありがとうございます!
がんばります!

ダメダメ! まだ何にも分かってませんよ!
【ワナ④】「因果関係の逆転」のワナ の
練習問題をさらに10個!作ったから、今すぐ解いて!
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【最終奥義】接続詞「しかし」は、宝の地図である
4つのワナを紹介しましたが、これらを見破るために、今日からできる最強のアクションプランをお教えします。
それは、
「しかし(だが・ところが)」という接続詞を見つけたら、赤ペンで巨大な「▼」を書くこと
です。
論説文の黄金ルールをお教えします。
筆者は、自分の主張を目立たせるために、必ずその前に「反対意見」や「一般論」を置きます。
「確かに、Aだ。(一般論)」
「しかし、私はBだと思う。(筆者の主張)」
つまり、「しかし」の後ろにしか、正解(筆者の主張)は書いていないのです。
- 「具体例のワナ」も、「しかし」の前にあることが多いです。
- 「一般常識のワナ」も、「しかし」の前にある「確かに~だ」の部分で作られます。
お子様にこう伝えてください。
「『しかし』を見つけたら、その後の3行を全力で読め。答えはそこに落ちている!」
これだけで、読むべき場所が激減し、正答率は劇的に上がります。
まとめ:難しい文章を「単純な図式」に変える力が、合格を決める
いかがでしたでしょうか。
難解で退屈な論説文が、実は非常にシンプルな「仕分けゲーム」であることがお分かりいただけたかと思います。
- 「具体例(洗濯機)」を選ぶな、まとめを選べ。
- 「AとB」の配線ミス(あべこべ)に気づけ。
- 「一般常識」を捨てる勇気を持て。
- 「原因と結果」の矢印を確認せよ。
- 「しかし」の後ろに、宝がある。
この5つのポイントを押さえるだけで、論説文は「読めない文章」から「解けるパズル」に変わります。
しかし、これも物語文と同様、「知っている」と「できる」は別です。
実際の入試問題の長い文章の中から、瞬時に「AとB」の対立構造を見抜き、ワナを回避するには、プロによる訓練が必要です。
「うちの子、具体例にばかり線を引いている…」
「選択肢の『あべこべ』に気づかず、雰囲気で選んでしまう…」
もしそう思われたなら、ぜひ一度、私たちの教室にお任せください。
私の教室では、
「この段落は、AとBどっちの話をしている?」
「この選択肢は、本文のどこと矛盾している?」
という「仕分け作業」を徹底的にトレーニングします。
最初は真っ白だったお子様の頭の中に、「論理の設計図」が出来上がっていく。
その瞬間、国語の点数は安定し、入試本番での強力な武器となります。
国語は、センスではありません。技術です。
その技術を、最短距離でお子様に手渡してみせます。
まずは無料体験授業で、その一端に触れてみてください。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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