【説明文】練習ドリル①「具体例の魚釣り」のワナ10の例題!

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 「分かりやすい話(具体例)は、答えではありません。」

今回からは、都立入試説明文(論説文)の攻略シリーズです。
最初の敵は、【ワナ①:具体例の魚釣り】

説明文が苦手な子は、難しい「筆者の主張(抽象)」よりも、イメージしやすい「例え話(具体)」に飛びつきます。
作成者はそれを見越して、具体例の内容そのものを書いた選択肢を用意し、君を釣り上げようとします。

「例えば」が出てきたら、それは**「飾り」**です。
飾りを捨てて、本体(主張)を掴む練習をしましょう。

※まだ解説記事を読んでいない方は、先にこちらをご覧ください。
>>【保存版】論説文は「読む」な、「仕分け」ろ!都立高校入試・国語「大問4」を入試作成者の視点で完全攻略!

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第1問:キリンの首

<例題>

生物は環境に合わせてその姿を変えてきた。例えば、キリンの首だ。高い木の葉を食べるために、彼らの首は長い年月をかけて伸びていったと言われている。

問:筆者が言いたいこととして適切なものを選べ。

  • ア: キリンは高いところにある葉っぱを食べるのが好きで、そのために首が長くなった。
  • イ: 生物の身体的特徴は、その生息環境に適応するために進化してきた結果である。
  • ウ: 長い年月をかければ、どんな動物でもキリンのように首を伸ばすことができる。

【出題者の視点(心の声)】
「『キリン』の話は、あくまで進化を説明するための『道具』だ。
キリンについて詳しくなってどうする?
筆者が言いたいのは『生物の適応・進化』という一般的なルールだ。
『ア』を選んだ子は、動物園に行きたいだけの子供だね」

【正解】イ 

塾長
塾長

具体例(キリン)を選ばず、まとめ(進化・適応)を選んでください。具体例は捨て駒です。


第2問:コンビニの光

<例題>

現代社会は利便性を追求しすぎている。**例えば、24時間営業のコンビニエンスストアだ。真夜中でも明るく、何でも手に入る。**しかし、その便利さの裏で、私たちは「夜の静寂」や「季節感」を失ってしまった。

問:筆者が言いたいこととして適切なものを選べ。

  • ア: コンビニは24時間いつでも買い物ができ、私たちの生活を豊かにしてくれる素晴らしい存在だ。
  • イ: 真夜中でも明るいコンビニが増えたことで、夜の犯罪が減り、治安が良くなった。
  • ウ: 便利さを求めすぎた結果、人間が本来大切にすべき情緒や自然な感覚が失われている。

【出題者の視点(心の声)】
「『コンビニ=便利でいいよね』という感想文じゃない。
コンビニは『利便性の追求』の代表例として挙げただけだ。
しかも筆者はそれを批判している。
『ア』を選ぶ子は、ただのコンビニ好きだ。文章のテーマ(文明批判)を読み取れ」

【正解】ウ 

塾長
塾長

「例えば」の話(コンビニ)ではなく、その前後にある「まとめ(利便性の弊害)」が答えです。


第3問:将棋とAI

<例題>

AI(人工知能)の計算能力は人間を凌駕している。例えば、将棋の世界だ。かつて名人と謳われた棋士でさえ、今やAIには勝てなくなってしまった。

問:筆者が言いたいこととして適切なものを選べ。

  • ア: 将棋のプロ棋士たちは、AIに負けないように、もっと計算能力を鍛えるべきだ。
  • イ: 特定の情報処理や計算という分野においては、AIは人間の能力をはるかに超えている。
  • ウ: AIが発達したことで、将棋というゲームは人間がやる意味のないものになってしまった。

【出題者の視点(心の声)】
「将棋の話がしたいわけじゃない。『AIの能力の高さ』を証明したいだけだ。
選択肢に『将棋』が入っている時点で怪しいと思え。
正解は、将棋という言葉を使わずに説明している『イ』だ」

【正解】イ 

塾長
塾長

具体例の単語(将棋)が入っていない選択肢こそが、抽象化された正解です。

第4問:ファストファッション

<例題>

モノを大切にする心が薄れている。**例えば、ファストファッションの流行だ。安く買って、流行が過ぎればすぐに捨てる。**服はもはや「使い捨て」の道具になってしまった。

問:筆者が言いたいこととして適切なものを選べ。

  • ア: 安い服はすぐにダメになるので、高くても質の良い服を買うべきだ。
  • イ: 流行を追いかけることは大切だが、捨てる時はリサイクルに出すべきだ。
  • ウ: 大量消費社会の中で、一つの物を長く愛用するという精神が失われつつある。

【出題者の視点(心の声)】
「服の買い方の話だと思ったかい? 違うよ。
これは『消費社会への批判』だ。
『ア』や『イ』は、ただの買い物アドバイスだ。
服の話を通して、筆者は『社会全体』を見ているんだ」

【正解】ウ 

塾長
塾長

具体例(服)はミクロな視点、筆者の主張(消費社会)はマクロな視点です。マクロを選びましょう。


第5問:アメリカのハグ

<例題>

コミュニケーションの形は文化によって異なる。例えば、アメリカでは挨拶としてハグをするが、日本ではお辞儀をするのが一般的だ。

問:筆者が言いたいこととして適切なものを選べ。

  • ア: アメリカ人はフレンドリーなので、日本人もしっかりハグをして挨拶をするべきだ。
  • イ: 身体接触の有無など、他者との関わり方は、その国や地域の文化的背景によって多様である。
  • ウ: 日本のお辞儀は相手との距離を保つため、冷たい印象を与えるので改善した方がよい。

【出題者の視点(心の声)】
「どっちの挨拶が良いとか悪いとか、そんな話はしていない。
『違う(多様だ)』と言っているだけだ。
『ハグ』や『お辞儀』はただのサンプル。
正解は、それらをまとめた『文化的背景による多様性』だ」

【正解】イ 

塾長
塾長

具体例の良し悪しを判断しないでください。筆者はただ「違い」を説明するために例を出しただけです。


第6問:狼(オオカミ)の絶滅

<例題>

生態系は微妙なバランスで成り立っている。例えば、ある森でオオカミを駆除した結果、鹿が増えすぎて森の草木が食い荒らされ、森全体が枯れてしまったことがある。

問:筆者が言いたいこととして適切なものを選べ。

  • ア: オオカミは怖い動物だが、森を守るためには保護して増やさなければならない。
  • イ: 鹿が増えすぎると農業被害が出るため、定期的に数を減らす対策が必要だ。
  • ウ: 一種類の生物がいなくなるだけで、自然界全体のつながりや均衡が崩れることがある。

【出題者の視点(心の声)】
「オオカミを救おう!という動物愛護の話じゃない。
『バランス(均衡)』の話だ。
具体例の動物名に引きずられるな。
『ウ』だけが、動物の名前を出さずに『自然界の法則』を語っているだろう?」

【正解】ウ 

塾長
塾長

正解の選択肢は、具体名(オオカミ・鹿)を「生物」や「自然界」という一般的な言葉に置き換えます。


第7問:スマートフォンの通知

<例題>

私たちは常に情報に追い立てられている。例えば、スマホの通知だ。SNSのメッセージが来るたびに作業を中断し、即座に返信しなければと焦ってしまう。

問:筆者が言いたいこととして適切なものを選べ。

  • ア: スマホの通知は集中力を切らす原因になるので、勉強中は電源を切るのが良い。
  • イ: SNSでの人間関係を維持するためには、通知に気づいたらすぐに返信するマナーが必要だ。
  • ウ: デジタル機器の普及により、現代人は常に外部からの情報に反応を強要され、心の余裕をなくしている。

【出題者の視点(心の声)】
「スマホの使い方講座じゃないよ。
これは『情報化社会のストレス』についての文章だ。
『ア』は生活指導、『イ』はマナー講師。
筆者の視点は『現代人の心(ウ)』にある」

【正解】ウ 

塾長
塾長

生活アドバイスを選ばないでください。筆者は評論家であり、先生やお母さんではありません。


第8問:ピカソの絵

<例題>

「美しさ」に絶対的な基準はない。例えば、ピカソの絵だ。ある人には落書きに見えるが、ある人には最高傑作に見える。

問:筆者が言いたいこととして適切なものを選べ。

  • ア: ピカソの絵は難解だが、芸術的な価値が高いので、理解できるように勉強すべきだ。
  • イ: 価値観や感性は人それぞれであり、万人が共通して美しいと感じるものは存在しない。
  • ウ: 落書きのような絵でも、有名な画家の名前がつけば高く評価されるのが芸術の世界だ。

【出題者の視点(心の声)】
「ピカソは『意見が分かれるもの』の代表として出しただけ。
『ピカソ』という単語に反応するな。
言いたいのは『基準はない(イ)』ということ。
具体例にこだわると、芸術論の迷路に迷い込むぞ」

【正解】イ 

塾長
塾長

「例えば」以下はカッコでくくって削除しても、文章の意味(美に基準はない)は通じます。それが具体例の正体です。


第9問:エスキモーの雪

<例題>

言語は、その土地の環境を反映する。例えば、エスキモー(イヌイット)の言葉には、「雪」を表す単語が数十種類もあるという。

問:筆者が言いたいこととして適切なものを選べ。

  • ア: 雪国に住む人々は、雪のわずかな違いを見分ける優れた視力を持っている。
  • イ: 言語というものは、その人々が暮らす自然環境や生活習慣と密接に結びついて形成される。
  • ウ: 日本語には雪を表す言葉が少ないため、もっと表現力を豊かにしていく必要がある。

【出題者の視点(心の声)】
「雪の話がしたいわけじゃない。『言語と環境の関係』の話だ。
『ア』は視力の話、『ウ』は日本語の話。どちらもズレている。
『エスキモー』も『雪』も使わずに説明している『イ』こそが、筆者の言いたい『法則』だ」

【正解】イ 

塾長
塾長

具体例は「特殊なケース(雪国)」ですが、正解は「普遍的なルール(言語と環境)」です。


第10問:ロボットと工場

<例題>

単純作業は機械に置き換わっていく。例えば、自動車工場のアームロボットだ。かつて人間が汗水流して組み立てていた工程を、今はロボットが正確無比に行っている。

問:筆者が言いたいこととして適切なものを選べ。

  • ア: 自動車工場で働く人々の仕事が奪われないように、ロボットの導入を制限するべきだ。
  • イ: ロボットは人間よりも正確だが、心がこもっていないため、手作りの良さは出せない。
  • ウ: テクノロジーの進化に伴い、定型的な労働は人間から機械へと自動化されつつある。

【出題者の視点(心の声)】
「自動車の話でも、工場の話でもない。
『労働の変化』の話だ。
『ア』や『イ』は、本文に書いてない君の感想だ。
『ロボット』を『テクノロジー』、『工場』を『労働』と言い換えている『ウ』を選べ」

【正解】ウ 

塾長
塾長

具体例を一段階上の言葉(上位概念)に変換している選択肢が正解です。


まとめ:「例えば」は、読み飛ばしてもいい

いかがでしたか?
10問解いてみて、「具体例(例えば~)」を選んだら負けだということが骨身に染みたと思います。

作成者は、
「キリン」「コンビニ」「スマホ」「ピカソ」
といった、**「親しみやすい具体例」**をエサにして、君を釣り上げようとします。

しかし、本当の正解は、

「キリン」→「適応・進化」
「コンビニ」→「利便性の弊害」
「スマホ」→「情報化社会」

というように、**「難しくて堅苦しい言葉(抽象)」**で書かれています。

「読みやすい選択肢」はワナです。「堅苦しい選択肢」こそが、筆者の言いたいことです。

「うちの子、まだどうしても分かりやすい言葉に流されてしまう…」
「具体と抽象の言い換えをもっと練習させたい…」

そう思われた方は、ぜひ明光義塾八王子めじろ台教室までご相談ください。

塾長
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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