【世界地理】練習ドリル②農産物の攻略３０の例題！ ～「ランキング」と「理屈」で完全制覇～

次の生産国ランキング（上位）が示す作物はどれ？

【正解】米（ライス）

解説：米は、稲を育てるために高温多湿の環境（たっぷりの水と高い気温）が必要です。そのため、夏に季節風（モンスーン）の影響で大雨が降るアジアのモンスーン気候帯の国々（中国、インド、インドネシア、バングラデシュなど）が圧倒的に上位を占めます。ランキングでアジア勢が独占しているのを見たら、迷わず米を選びましょう。覚え方：「米はチュー（中）イン（印）ガムみたいに噛むドネ」でしたね？

次の生産国ランキング（上位）が示す作物はどれ？

【正解】トウモロコシ

解説：アメリカが圧倒的な1位なら、ほぼトウモロコシで間違いありません。これはトウモロコシが家畜の飼料（牛や豚のエサ）やバイオ燃料の原料として、大量に消費されるためです。生産地はアメリカの「コーンベルト」と呼ばれる地域。アメリカ大陸（米・ブラジル）が強いのが特徴です。覚え方：「雨（アメリカ）の中（中国）、ブラ（ブラジル）ブラ食べる」です！

次の生産国ランキング（上位）が示す作物はどれ？

【正解】小麦（パン）

解説：米と生産国が似ていますが、決定打は3位の「ロシア」や「カナダ」などの寒い国が入っているかどうかです。小麦は米と比べて乾燥や寒さに強いため、広い土地があり、降水量が少ない地域や寒冷な地域でも作られます。このことから、世界中で広く作られている穀物（グローバルな穀物）という連想も重要です。覚え方：「小麦の中（中）身は、白（ロシア）いん（印）だ」！

ブラジルが圧倒的１位！ 2位にベトナムが入るこの作物は？

【正解】コーヒー豆

解説：コーヒー豆は、赤道に近い熱帯の高原地帯（水はけが良い場所）での栽培に適しています。特にブラジルやコロンビアといった南米諸国、そして最近生産量を急増させているベトナム、インドネシアといった東南アジア勢が上位を占めます。これらは多くがプランテーション農業で栽培され、先進国へ輸出されています。

中国とインドが強く、アフリカの「ケニア」が入ってくるのが特徴です。これは？

【正解】茶（お茶の葉）

解説：茶は、年間を通して雨が多く、水はけの良い丘陵地での栽培に適しています。上位は中国、インドといったアジア勢ですが、イギリスの植民地だったケニア（アフリカ）やスリランカ（セイロン紅茶）が入ることが、米や小麦との大きな違いです。イギリスとの歴史的な繋がりも連想しましょう。

コートジボワールとガーナ（アフリカ）で世界の大半を作っています。甘いお菓子の原料です。

【正解】カカオ豆（チョコレートの原料）

解説：カカオ豆は、熱帯の低湿地帯での栽培が中心です。生産は、ギニア湾に面する西アフリカのコートジボワールとガーナの2国に極端に集中しています。「ガーナチョコレート」の語源にもなっています。嗜好品の中でも、生産地が最も限られた作物の一つです。

イタリア・フランス・スペインが上位に入ります。夏に乾燥する気候で作られる果物は？

【正解】ぶどう（ワインの原料）

解説：ぶどう（やオリーブ）は、夏に乾燥し、冬に雨が降る地中海性気候に最も適した作物です。1位は中国ですが、イタリア、フランス、スペインといった地中海沿岸の国々が上位に多く入るのが特徴です。この地域はワインの産地としても有名であり、「ぶどう＝地中海性気候」という理屈をセットで覚えましょう。

ブラジルとアメリカで世界の７割近くを生産しています。豆腐や醤油の原料です。

【正解】大豆（だいず）

解説：大豆は日本食のイメージがありますが、現在の世界生産の主役はアメリカとブラジルの2強です。これらの国で生産された大豆の多くは、家畜の飼料や油の原料として世界中に輸出されています。特にブラジルがアメリカを抜いて1位になったことは、最新の知識として要チェックです。

中国・インド・アメリカが３強です。人が多い国（服が必要）で作られます。

【正解】綿花（めんか・コットン）

解説：綿花（Tシャツの原料）は、暑くて雨が少なく、日照時間の長い気候を好みます。上位は人口が多い中国とインドが中心ですが、乾燥地帯でも灌漑農業によって栽培されます。服を必要とする人口の多い国とセットで覚えるのが有効です。

タイ、インドネシア、ベトナムが上位を占めます。タイヤの原料です。

【正解】天然ゴム

解説：天然ゴムは、高温多雨の熱帯気候で栽培されます。生産国は東南アジアに極端に集中しています。これは、プランテーションとして大規模に栽培され、自動車産業（タイヤ）の原料として輸出される典型的なパターンです。タイが1位であることを押さえましょう。

ブラジルとインドが圧倒的１位・２位。砂糖の原料となる作物は？

【正解】さとうきび

解説：さとうきびは、熱帯・亜熱帯地域で栽培され、砂糖の原料、そしてブラジルではバイオ燃料（バイオエタノール）としても利用されます。トウモロコシ同様、ブラジルのバイオ燃料利用が多いことから、ブラジルが1位を占めています。同じく砂糖の原料であるてんさい（ビート）は寒いヨーロッパなどで作られます。

中国の農業は、ある川を境にして「北」と「南」で主食が変わります。正しい組み合わせは？

【正解】B：北は「小麦」、南は「米」

解説：中国南部は季節風の影響で雨が多く、温暖なため、水田での米作りが中心です。一方、中国北部は雨が少なく乾燥しているため、水が少なくて育つ小麦（畑作）が中心です。農業境界は淮河（わいが）と秦嶺（しんれい）のラインです。「南船北馬（なんせんほくば）」という、南は川（水稲）、北は馬（乾燥地帯）という言葉で連想しましょう。

アメリカの農業は、西経100度の線を境に東西で分かれます。「西側（雨が少ない方）」で行われているのは？

【正解】B：牛などの放牧（畜産）

解説：アメリカ中央部を南北に走る西経100度線は、雨が多い東側と乾燥した西側を分ける境界線です。ロッキー山脈に近い西側は雨が少なく、農作物が育ちにくいので、広い土地を利用して牛や羊を放牧します（カウボーイの世界）。東側はトウモロコシ（コーンベルト）や小麦（ウィートベルト）の生産が盛んです。

EU（ヨーロッパ連合）の中で、もっとも小麦の生産・輸出が多い国は？

【正解】フランス

解説：フランスは、国土の大部分が平野であるため、EU最大の農業国として知られています。「フランスパン」の原料である小麦の生産も非常に盛んで、世界有数の輸出国です。ヨーロッパの農業問題を解く際は、「西岸海洋性気候 ＝ 混合農業 ＝ フランス（小麦・牛）」という連想を素早く行いましょう。

イタリアやスペインなどの地中海沿岸でさかんな、夏に乾燥に強い作物を作る農業を何と呼びますか？

【正解】A：地中海式農業

解説：地中海式農業とは、夏が乾燥しているという気候特性を活かし、オリーブ、ぶどう、柑橘類といった樹木性の作物を育てる農業です。また、冬の間に雨を利用して小麦も栽培します。この農業の名前（地中海式農業）は、気候の名前（地中海性気候）とセットで覚えておきましょう。

日本の牛や豚の飼料（エサ）として、最も多く輸入されている作物は？

【正解】B：トウモロコシ

解説：日本の牛や豚の多くは、輸入飼料で育っています。その飼料の主原料は、世界生産量1位のアメリカから輸入されるトウモロコシです。日本の酪農・畜産は、輸入飼料という「土台」の上に成り立っている、という食料自給率の知識と連動して覚えておきましょう。

オーストラリアの輸出品目です。1位と2位は「鉄鉱石・石炭」ですが、3位以下に入る主要な農産物は？

【正解】B：肉類（牛肉・羊肉）

解説：オーストラリアは国土が乾燥しているため、大規模な穀物栽培よりも、広大な土地を利用した羊や牛の放牧（畜産）が盛んです。そのため、肉類（羊毛も含む）は、鉄鉱石などの資源に次いで重要な輸出品目になります。「オージー・ビーフ」や「羊毛大国」という連想を使いましょう。

アメリカで作られるトウモロコシ。人間が食べる以外に、大量に何に使われていますか？（２つ）

【正解】①家畜のエサ（飼料） ②バイオ燃料（バイオエタノール）

解説：トウモロコシは、人類の食料、家畜のエサ（飼料）、そしてガソリンの代わりとなるバイオエタノール（バイオ燃料）の3つに大量消費されます。この3つの使い道があるため、アメリカは生産量を世界一に保っています。「食料・飼料・燃料」という3つの利用法を必ずセットで覚えましょう。

中国は「米」も「小麦」も生産量は世界一です。しかし、輸出量はあまり多くありません。なぜ？

【正解】国内の人口が多く、自分たちで食べてしまうから

解説：ここが最大のひっかけポイントです。「生産量1位＝輸出量1位」ではありません。中国やインドは人口が10億人を超えるため、国内で消費される量が膨大です。そのため、大量に生産しても輸出する余裕がないのです。輸出量ランキングでは、アメリカやカナダといった人口が少ない農業大国が上位になる傾向があります。

牛乳やチーズを作る酪農がさかんな地域は、一般的にどのような気候帯ですか？

【正解】A：夏は涼しく、冬は寒冷な地域

解説：酪農（牛乳、バター、チーズなど）は、牛が暑さに弱いため、夏でも涼しい冷帯や西岸海洋性気候（北海道、北ヨーロッパ、ニュージーランドなど）で盛んに行われます。食肉目的の畜産と区別して、「牛乳・乳製品＝涼しい気候」と連想しましょう。

次のうち、世界で最も生産量が多い肉の種類は？

【正解】B：豚肉

解説：世界で最も多く消費・生産されている肉は豚肉です。豚は雑食で成長が早く、どこでも飼育しやすいためです。次いで鶏肉、牛肉の順になります。豚肉は特に中国での消費量が圧倒的です。

コーヒー、天然ゴム、バナナなど、熱帯地域の国々で、大規模に単一作物を栽培し、主に先進国へ輸出する農業形態を何と呼びますか？

【正解】A：プランテーション農業

解説：プランテーションは、熱帯・亜熱帯地域の旧植民地で発達した農業形態です。現地の安価な労働力と広大な土地を利用し、先進国の企業が経営することが多いのが特徴です。主に嗜好品や工業原料（コーヒー、カカオ、天然ゴムなど）が作られます。

ヨーロッパ（フランスなど）でさかんな、穀物栽培（小麦など）と家畜の飼育（豚など）を組み合わせて行う農業を何と呼びますか？

【正解】B：混合農業

解説：混合農業は、農産物の価格変動リスクを減らし、家畜のフンを肥料として使うことで土地の生産力を維持する、効率的で安定した農業形態です。西ヨーロッパなどの温帯・西岸海洋性気候の地域で広く行われています。

インドネシアとマレーシアが圧倒的１位・２位。インスタント食品などに使われる油脂の原料は？

【正解】A：アブラヤシ

解説：アブラヤシから採れるパーム油は、最も安価な植物油の一つで、インスタント食品や洗剤などに使われています。生産地は東南アジア（インドネシア、マレーシア）にほぼ集中しており、環境破壊（森林破壊）の問題とセットで問われることが多いです。

食料自給率の計算で、通常使われる指標は？

【正解】B：カロリーベース（熱量）

解説：日本の食料自給率は約37%（カロリーベース）と低いです。これは、国民が摂取しているカロリー（熱量）のうち、国産品で賄えている割合を示します。重量ベース（重さ）で計算すると、水分の多い野菜などで数値が上がるため、カロリーベースが国際的な比較にも使われる指標です。

日本が輸入する野菜のほとんどは、どこから来ていますか？

【正解】B：中国

解説：日本は、生鮮野菜でも加工野菜でも、地理的に近い中国からの輸入が圧倒的に多いです。これは、人件費が安く、大規模な生産が可能であるためです。季節や天候に左右される日本の野菜と、世界の生産地（特に中国）との関わりは、入試でも頻出のテーマです。

アメリカ中央部の「コーンベルト」でトウモロコシ栽培とセットで行われているのは？

【正解】B：豚の飼育

解説：トウモロコシは豚の飼料として最適です。そのため、トウモロコシの大生産地であるコーンベルトでは、採れたてのトウモロコシを豚に与える豚の飼育も盛んに行われています。「コーンベルト＝トウモロコシ＋豚」とセットで覚えましょう。

アメリカの「ウィートベルト」で、小麦の生産が盛んなのはなぜですか？

【正解】A：大規模な機械化に適しているから

解説：アメリカ中央部の大平原（プレーリー）は、土地が平坦で広大であり、コンバインなどの大型機械を使った効率的な農業（企業的農業）に最適です。小麦は大規模な機械化と相性が良いため、アメリカは世界有数の小麦輸出国となっています。

熱帯のサトウキビに対して、ヨーロッパや北海道などの涼しい地域で砂糖の原料となる作物は？

【正解】A：てんさい（ビート）

解説：てんさい（サトウダイコン）は、サトウキビが育たない冷涼な地域（冷帯など）で栽培される砂糖の原料です。寒い国々が自国で砂糖を生産するための重要な作物であり、サトウキビとの対比で問われます。

熱帯地域で、森林を焼いて灰を肥料にし、数年で土地を移動していく農業を何と呼びますか？

【正解】B：焼き畑農業

解説：焼き畑農業は、熱帯・亜熱帯地域で行われる伝統的な農業です。数年で地力が落ちてしまうため、場所を移動（移動式農業）しながら行われます。遊牧は乾燥帯やステップ気候などで、家畜と共に移動する生活様式です。

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