こんにちは。
明光義塾八王子めじろ台教室・塾長の星野です。
「雨温図」「農業」ときて、最後は「資源・工業」です。
ここをクリアすれば、世界地理はコンプリートです!
まだ「理屈編」の記事を読んでいない人は、先にそちらを読んでください。
「なぜオーストラリアで鉄がとれるのか?」「なぜアメリカの工場は南へ移動したのか?」
その「地形による理由」を解説しています。
▼まずは「山」と「大地」のルールを確認!

準備はいいですか?
資源の問題は、単なる暗記ではありません。
「地図(地形)」をイメージできるかが勝負です。
- 平らな赤い大地なら ⇒ 「鉄」
- 低い山なら ⇒ 「石炭」
- 高い山なら ⇒ 「原油」
このルールを使って、以下の15問に挑んでください。
制限時間は1問10秒。
全問正解して、地理を得点源に変えましょう!
練習ドリル スタート!
次の生産国ランキング(上位)が示す資源はどれ?
2位:ブラジル
3位:中国
【正解】鉄鉱石(てっこうせき)
解説:鉄鉱石は、地球の古い地層が安定している「安定陸塊(あんていりくかい)」の地域で大規模に採掘されます。地震が少なく広大な大地を持つオーストラリアやブラジルが上位です。日本は、鉄鉱石の輸入量のほとんどを、このランキング上位のオーストラリアとブラジルに頼っています。鉄鋼業は重くかさばる原料の輸送コストを抑えるため、臨海部に工場が立地するという立地条件もセットで覚えましょう。覚え方:「鉄は、オ(オーストラリア)ブラ(ブラジル)ートの中(中国)」!
次の生産国ランキング(上位)が示す資源はどれ?
2位:サウジアラビア
3位:ロシア
【正解】原油(石油)
解説:原油は、地層が新しく大規模な変動が起こっている「新期造山帯(しんきぞうざんたい)」の地域(中東のペルシャ湾沿いなど)で多く採掘されます。近年は、アメリカがシェールガス・オイルの開発によって世界一の生産国となりました。しかし、日本への輸入量は、この後出てくるように、中東諸国(サウジアラビア、アラブ首長国連邦など)が圧倒的な上位です。資源の生産量と輸出量の違いを理解しましょう。覚え方:「石油王は、朝(アメリカ・サウジ)から露(ロシア)出する」!
次の生産国ランキング(上位)が示す資源はどれ?
2位:インド
3位:インドネシア
【正解】石炭
解説:石炭は、大昔の植物が化石化したものであり、「古期造山帯(こきぞうざんたい)」の近くで採れます。中国とインドの生産量が世界の半分以上を占めるのが大きな特徴です。石炭は、原油と比べて埋蔵量が非常に多く(数百年分)、比較的安価なため、特に発展途上国の火力発電の燃料として多く使われています。ただし、燃焼時に二酸化炭素の排出量が多いという問題点があります。
次の国名ランキングは、どの工業製品(金属)の生産量上位を示しているか?
2位:インド
3位:日本
【正解】粗鋼(そこう)または鉄鋼
解説:鉄鋼業は工業の「コメ」と呼ばれ、中国が圧倒的な生産量で世界をリードしています。鉄鋼業は、鉄鉱石や石炭といった重くかさばる原料を輸入するため、原料の輸送コストを抑えるために、臨海部に工場が立地するという立地条件が重要です。日本の鉄鋼業も、室蘭や君津といった臨海工業地域に集中しています。日本は鉄鉱石・石炭の輸入量が世界トップクラスです。
オーストラリアの「西側」と「東側」。採れる資源の組み合わせで正しいのは?
B:西で「石炭」、東で「鉄鉱石」
【正解】A:西で「鉄鉱石」、東で「石炭」
解説:東側にはグレートディバイディング山脈という古い山脈(古期造山帯)があるので石炭が採れます。一方、西側は平らな安定陸塊なので、鉄鉱石が大規模に採掘されます。日本は、この鉄鉱石と石炭の両方を、オーストラリアから最も多く輸入しています。オーストラリアは日本の資源・エネルギー戦略上、最も重要な国の一つです。覚え方:「西鉄(にしてつ)バス」と覚えましょう。
次の生産国ランキング(上位)が示す、半導体やEV車に不可欠な希少金属は?
2位:アメリカ
3位:オーストラリア
【正解】レアアース(希土類)
解説:レアアース(希少金属の一種)は、ハイテク産業に不可欠な素材ですが、中国が世界の生産量の大半を占めています。採掘地が特定の国に偏っていることを「資源の偏在(へんざい)」と呼びます。この資源の偏りによって、国際的な政治や経済の駆け引き(例:中国による輸出制限)に利用される可能性があり、入試では資源の安全保障上の課題という観点から頻出します。
次の生産国ランキング(上位)が示す、アルミニウムの原料となる鉱産資源は?
2位:ギニア
3位:中国
【正解】ボーキサイト
解説:ボーキサイトは主に熱帯地域で採れます。日本はオーストラリアから最も多く輸入しています。重要なのは、これを精製してアルミニウムを作る製錬の過程で、大量の電気が必要となる点です。そのため、アルミニウムは「電気の缶詰」とも呼ばれ、製錬工場は水力発電が盛んなカナダなどの国に立地する傾向があります。原料の産地(ボーキサイト)と製錬地(カナダなど)が異なるのがポイントです。
次の輸出額ランキング(上位)が示す、日本が大量に輸入している液化天然ガス(LNG)は?
2位:カタール
3位:アメリカ
【正解】液化天然ガス(LNG)
解説:天然ガスは、石炭や原油と比べて燃焼時のCO2排出量が少なく、クリーンな化石燃料として世界的に利用が拡大しています。日本は、石炭・鉄鉱石と同じく、オーストラリアから最も多く輸入しています。中東のカタールや、東南アジアのマレーシアなども重要な輸入相手国です。天然ガスは液化して(LNG)運ばれるため、輸送に特殊な技術が必要です。
次の生産国ランキング(上位)が示す工業製品はどれ?
2位:アメリカ
3位:日本
【正解】自動車
解説:自動車は、世界の工業製品の中でも最も生産額が大きいものの一つです。中国が世界最大の生産国ですが、日本もトヨタやホンダといった世界的なメーカーを抱え、上位を維持しています。自動車工場は、部品調達や完成品の輸送のため、「港や高速道路といった交通の便」が最重要の立地条件となります。国内では愛知県(豊田)が中心ですが、地方への分散立地も進んでいます。
日本が自動車を最も多く輸出している国はどこ?
【正解】アメリカ(次いで中国、オーストラリア)
解説:日本の最大の輸出品は自動車で、その最大の輸出先はアメリカです。アメリカは日本にとって最大の輸出相手国でもあります。対照的に、日本が輸入する衣類や電気製品の最大相手国は中国です。日本の貿易は、輸出はアメリカ、輸入は中国という構造を理解することが重要です。
次の生産国ランキング(上位)が示す、飼料やバイオ燃料の原料となる穀物は?
2位:中国
3位:ブラジル
【正解】トウモロコシ
解説:トウモロコシは、アメリカ中西部のコーンベルトで大規模に栽培されています。その多くが家畜の飼料や、近年はガソリンの代替燃料(バイオエタノール)として利用されています。日本は、このトウモロコシや大豆、小麦といった主要穀物の多くを、このランキング1位のアメリカから輸入しており、食料自給率の低さと国際的な食料価格の変動という課題を抱えています。
日本が衣類・繊維製品を最も多く輸入している国はどこ?
【正解】中国(次いでベトナム)
解説:繊維工業は、比較的技術や資本の必要性が低い軽工業の代表であり、人件費の安さを求めて、中国や東南アジアなどの発展途上国で発展しました。日本が輸入する衣類や電気製品などの最終製品の多くは、「世界の工場」と呼ばれる中国からの輸入に大きく依存しています。
日本が「原油」を最も多く輸入している国はどこ?
【正解】サウジアラビア(次いでアラブ首長国連邦)
解説:日本の原油の90%近くは中東(ペルシャ湾沿岸の国々)に頼っています。この中東への高い依存度が、日本がエネルギーを確保する上で非常に重要なエネルギー安全保障上の課題となっています。原油の価格や生産量は、OPEC(石油輸出国機構)の動向によって大きく左右されます。
日本が「石炭」と「鉄鉱石」を最も多く輸入している国は?
【正解】オーストラリア
解説:これは超頻出です!日本は鉄を作るための鉄鉱石、火力発電などに使う石炭、さらに**液化天然ガス(LNG)の3つの主要資源すべてで、オーストラリアからの輸入量が圧倒的1位です。オーストラリアは、地震が少なく広大な安定陸塊を持っているため、資源を大規模かつ安定的に採掘・輸出できる、日本にとって最も重要な資源パートナーです。
次の生産国ランキング(上位)が示す、主に東南アジアのプランテーションで作られる農産物は?
2位:インドネシア
3位:ベトナム
【正解】天然ゴム
解説:天然ゴムは、自動車のタイヤや医療品などの原料になります。熱帯の国々、特に東南アジア諸国連合(ASEAN諸国)のタイが世界最大の生産国です。これらの国では、単一の農産物だけに頼るモノカルチャー経済が経済の不安定さを引き起こす課題となっています。日本はタイなどからの輸入に頼っています。
日本が木材製品(合板や木製家具など)を最も多く輸入している国はどこ?
B:中国
【正解】B:中国
解説:カナダやロシアは広大な針葉樹林(タイガ)を持ち、木材の「原料」を多く輸出していますが、現在は中国が、世界中から輸入した木材を加工した家具や合板などの製品を、日本の家電や衣類と同じように大量に輸出しています。その結果、日本が輸入する木材製品の輸入額では、中国がトップとなっています。
日本が自動車の部品を最も多く輸入している国はどこ?
B:アメリカ
【正解】A:中国
解説:日本の自動車工場が人件費の安さを求めて、中国や東南アジア(タイなど)に工場を移転させる産業の空洞化が進んだ結果、これらの海外工場で製造された部品を日本が逆輸入する形で輸入量が増加しています。これは、日本企業が世界規模で最もコストの低い場所で生産を行う国際分業が進んでいることを示しています。
次の導入量ランキング(上位)が示す、太陽光発電の導入量が世界最大の国は?
2位:アメリカ
3位:日本
【正解】1位:中国
解説:再生可能エネルギーは、地球温暖化対策の観点から世界中で導入が拡大しています。太陽光発電は、日照時間が長い平地が適地であり、中国は太陽光パネルの生産と導入の両方で世界トップを走っています。発電量は不安定ですが、化石燃料と違い資源の枯渇の心配がないのが利点です。
日本のエネルギー源のうち、輸入依存度が最も高いのは次のうちどれ?
B:天然ガス
【正解】B:天然ガス
解説:液化天然ガス(LNG)の輸入依存度はほぼ100%であり、原油・石炭よりも高い水準です。日本はエネルギー資源のほとんどを海外からの輸入に頼っています。そのため、中東やオーストラリアといった主要な輸入相手国との安定的な関係維持が、日本の経済にとって非常に重要です。
次の生産国ランキング(上位)が示す、世界の人口の主要な食料の一つである穀物は?
2位:インド
3位:ロシア
【正解】小麦
解説:米、小麦、トウモロコシは世界の三大穀物です。小麦は、冷涼な気候にも適応し、乾燥にも比較的強いため、世界中で作られています。ロシアは世界有数の小麦輸出国であり、その輸出量が国際情勢によって不安定になると、世界の食料価格の高騰につながります。日本はアメリカ、カナダ、オーストラリアからの輸入に大きく依存しています。
次の生産国ランキング(上位)が示す、IT製品の頭脳となる電子部品は?
2位:韓国
3位:中国
【正解】半導体(はんどうたい)またはIC
解説:半導体は、現代のあらゆるIT機器に不可欠な部品で、台湾(TSMCなど)と韓国(サムスンなど)が世界的なシェアを持っています。これは、先端技術産業(ハイテク産業)における国際分業の最も重要な例です。これらの部品の供給が途絶えると、世界の自動車や電気製品の生産が停止するため、国際的な緊張の要因にもなっています。
日本の自動車・電気製品工場などが、人件費の安さを求めて進出している東南アジアの国は?
【正解】タイ(やインドネシア)
解説:タイは「アジアのデトロイト」と呼ばれるほど自動車産業が盛んな国です。日本企業は、国内の高い人件費と土地代を避けるため、安価な労働力と、アジア各国への輸出拠点として、タイやインドネシアなどのASEAN諸国への進出を強めています。これが国内の産業の空洞化を引き起こす原因ともなっています。
次の総発電量ランキング(上位)が示す国名は?
2位:〇〇〇
3位:インド
【正解】1位:中国 2位:アメリカ
解説:経済成長が著しい中国と、先進国であるアメリカが世界の総発電量をリードしています。これらの国では、発電の多くを火力発電(石炭、天然ガス)に頼っています。水力発電では、中国(三峡ダムなど)が世界最大です。各国が再生可能エネルギーの割合を増やす努力をしています。
次の導入量ランキング(上位)が示す、風力発電の導入量が世界最大の国は?
2位:アメリカ
3位:ドイツ
【正解】1位:中国
解説:風力発電は、安定した強い風が吹く場所(沿岸部や山地)が必要です。中国は、太陽光発電と風力発電の両方で世界トップの導入量を誇り、再生可能エネルギー開発を主導しています。ヨーロッパでは、ドイツやイギリスが洋上風力発電に力を入れています。
日本が**トウモロコシ・小麦・大豆**といった主要穀物の多くを輸入している国は?
【正解】アメリカ
解説:日本は食料自給率が低く、多くの穀物を海外に頼っています。トウモロコシや大豆は飼料としても重要で、その多くをアメリカから輸入しています。小麦はアメリカ、カナダ、オーストラリアから輸入しており、これら一部の国からの輸入に依存しているため、世界的な凶作や紛争は日本の食料安全保障に大きな影響を与えます。
アメリカとの国境沿いに「マキラドーラ」と呼ばれる工場群が立地している国は?
【正解】メキシコ
解説:メキシコのマキラドーラは、アメリカに近接しながら人件費が安いという立地条件を活かした工場群です。組み立てた製品をすぐにアメリカへ輸出できます。同様に、中国の経済特区(深圳など)も、外国企業の投資を誘致し、工業を発展させました。国際分業の典型例として、マキラドーラと経済特区はセットで覚えましょう。
アメリカのサンフランシスコ郊外にある、世界的なIT企業が集まる地域の名前は?
【正解】シリコンバレー
解説:シリコンバレーは、近くにスタンフォード大学などの有名大学があり、優秀な人材(頭脳)が集まるため、ICT(情報通信技術)産業が発達しました。インドのバンガロールも、英語が通じる優秀な人材とアメリカとの時差を活かして発展したIT産業の拠点です。先端技術産業は、原料の産地よりも人材や技術が立地条件となります。
日本の輸出・輸入額の合計で、最大の貿易相手国は?
B:中国
【正解】B:中国
解説:かつてはアメリカでしたが、現在は中国が日本の最大の貿易相手国です。輸入では電気製品や衣類、輸出では自動車部品や半導体部品などを取引しています。輸出額ではアメリカが1位ですが、輸入額では中国が圧倒的な1位のため、合計額では中国がトップとなります。日本の貿易構造(輸入は中国、輸出はアメリカ)を覚えておきましょう。
次のエネルギー消費量ランキング(上位)が示す国名は?
2位:〇〇〇
3位:インド
【正解】1位:中国 2位:アメリカ
解説:急速な工業化と人口の多さにより、中国が世界最大のエネルギー消費国となりました。世界全体のエネルギー消費量に与える影響が最も大きい国々であり、これらの国のエネルギー戦略(再生可能エネルギーの導入など)が、地球温暖化問題の解決に大きく関わってきます。日本は第4位〜第5位あたりに位置しています。
次の生産国ランキング(上位)が示す貴金属はどれ?
2位:オーストラリア
3位:ロシア
【正解】金(きん/ゴールド)
解説:金は、ジュエリーとしてだけでなく、工業用や金融資産として使われる重要な貴金属です。中国が世界最大の生産国で、次いでオーストラリアなどの資源国が続きます。金のように、産出地が偏っている資源の価格は、国際情勢や産出国での労働問題などによって変動しやすく、世界経済に影響を与えます。日本は金のほとんどを輸入に頼っています。
【まとめ】
いかがでしたか?
30問中、何問正解できたでしょうか。
資源と工業は、ただの暗記ではありません。
「どこに山があるか(地形)」と「どこで何を作っているか(産業)」のつながりです。
特にQ14の「日本はオーストラリアから輸入している」という事実は、都立入試で繰り返し問われる超重要ポイントです。
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